2022/03/29
ハンディターミナルからiPodへの置き換え
自社用にアプリを開発し、コストダウンとオンライン化を実現
伝票の読み込みに際し、有線のバーコードリーダーの廃止をご検討されている方がいらっしゃいました。これまでは、データ入力用のパソコンに有線のバーコードリーダーを接続し、作業員それぞれがそこへ伝票を持ち寄って読み込みをおこなっているが、効率が悪いと感じておられるとのことでした。
大手メーカー様からはハンディターミナルをご提案いただいたそうですが、導入時や運用時のコスト面で悩んでいる、という背景もありました。加えて、ハンディターミナルは片手で持ち運ぶにしては重量があり、画面が小さく画質も粗いため、モニターに表示されるサンプル画像と現物、伝票を見比べる「三点確認」がしにくいというデメリットもありました。
扱いやすく価格も低いiPodを提案。大幅なコストダウンのほか、情報のオンライン化で効率アップ
同社の課題を解決するには、専門的なハンディターミナルよりも、いつでも手元に持ち運べて画像も見やすく、1台あたりの価格も安い端末の方がいいと考えました。そこで、ハンディターミナルの代わりに、iPodの導入を提案。コストやメンテナンス費を試算したところ、購入コストでは30%以上、ランニング費用についても1台あたり85%というコストダウンとなったため、当社の提案を採用していただきました。
まず、工場内の業務で必要となる機能を抽出し、アプリ画面を開発しました。現場で実際に使う方と何度もやり取りを重ね、アプリ画面の使い勝手について調整を続けました。独自性を打ち出した点としては、どの国の人が見てもわかるように、アイコンの絵柄で操作を促すように設定したところです。例えば日本語で「戻る」や「確認」という言葉は使わずに、一目見て理解できるイラストで示しました。
さらに、これまで紙で出力されていた伝票がオンライン管理できるようになり、各製品の工程管理にも役立ちました。
ハンディターミナルにももちろんメリットはあります。しかし現場によっては画像の鮮明さや導入時・運用時のコスト、持ち運びやすさなど、ハンディターミナル以外の端末を採用するほうが効果的な場合もございます。
当社は生産管理システムの構築や運用について多くの実績があるため、各社の条件や課題に合ったアイデアをご提案できます。今回の事例ではお話をいただいてから1年と経たずに実用でき、導入の責任者様だけでなく、実際に現場で使う方にもお喜びいただけました。